巻四 (60)進命婦、清水寺へ参る事

    今は昔、進命婦(しんみょうぶ)が、まだ若い頃のこと。  命婦はいつも清水寺へ参詣していたが、 その清水寺の説教僧は、実に清浄な人であった。  八十歳にもなろうというのに、女を知らず、 法華経を八万四千余も読み奉った高僧であったが、 あるとき、進命婦を見るや欲情し、たちまちに恋にかかって、 今にも死…

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大相撲の起源と武士

 「大相撲の起源と武士」 屈強な体格の力士が、土俵のなかで激闘を繰り広げる相撲。そんな相撲の歴史に武士がかかわっているのはご存知ですか。当時の武士は相撲を鍛錬として嗜んでおり、なかでも戦国武将の織田信長は、城に1,500人の力士を集めて試合見物をするほどの相撲好きでした。意外にも武士とかかわりが深…

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第44話~うたうがいこつ

 むかしむかし、びんぼうなある村に、六べえ(ろくべえ)と、九べえ(きゅうべえ)というわかものがいました。 ともだちどうしのふたりはある日、「こんな村では、くらしがたたん。町へいってはたらこう」と、村をあとにしました。 それから三ねん。 六べえはせっせとはたらいて、お金のたくわえもできましたが、九べえはあそんでばかりで…

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71夜、墓の火(はかのひ)

前編~晦71夜、墓の火(はかのひ) 墓の火(はかのひ)は、鳥山石燕による江戸時代の日本の妖怪画集『今昔画図続百鬼』にある怪火。 藪に囲まれて荒れ果てた墓所で、梵字の欠けた五輪塔に炎が燃え上がっている様子が描かれている。梵字が欠けているため、梵字によって断たれるべき煩悩が炎となって燃え上がっている、など…

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正座の由来

  「正座の由来」 目上の人から話を聞くときや精神統一をするときなど、気持ちを引き締めるときの最適な座り方「正座」。江戸時代、武士が将軍に拝謁する際も座り方は正座でした。武士は正座をすることにより、忠誠心を示したのです。そんな正座の由来と、武士と正座の関係などについてご紹介します。 1、古来日…

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手品の種

 あるところで、手品師が大勢の前で手品の種を明かしていました。 すると、前で熱心に見ていたお百姓の一人が言いました。「その手品の種を、わらに売ってくれ」 すると手品師は驚いて、お百姓に尋ねました。「売るのは良いが、買ってどうするつもりだ?」「決まっているだろ。持って帰って畑にまくんだ」 ♪ちゃんちゃん (…

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