第7話~羅生門の鬼

 いまから千年いじょうもむかし。 京の都に酒呑童子(しゅてんどうじ→詳細)という、おそろしい鬼がいました。 大江山(おおえやま)という山にたてこもり、都へあらわれては、さんざん悪いことを重ねた鬼でしたが、この「酒呑童子」をせいぱつしたのが、あの有名な源頼光(みなもとのよりみつ)の家来の、渡辺綱(わたなべのつな)、…

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巻四 (62)篤昌忠恒等の事

  これも今は昔。 法性寺殿の御時に、民部大輔の篤昌という者がいた。 さて、蔵人所の下役に義助とかいう者がいて、 ある時、この篤昌に、何かの用務が言いつけられた際、義助自身は、「わしはそのような仕事をすべき者ではござらぬゆえ」 といって出仕しなかった。  このため所司や舎人を大勢送って、激しく呼び立てると、 ようや…

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弓道の起源

  「弓道の起源」 弓を使う2つの競技、弓道とアーチェリー。どちらも矢を放って的を射るという共通点はあるものの、方向性がそれぞれ異なるのはご存知でしたか?実は、弓道は矢を平常心で射ることで精神力を養う武道として、アーチェリーは的を正確に射抜く技術を競うスポーツとして、発展しているのです。こちらでは弓道の起源…

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第46話~ヌエ(鵺)

 むかしむかし、京の都の御所の林で、夜になるとヌエというあやしい鳥が、気味の悪い声で鳴いていました。 不吉な鳴き声なので、御所の人たちは源頼政(なみもとのよりまさ)という弓の名手に、ヌエを討ち取る事をたのみました。 頼政は、一一五三年(→仁平(にんぴょう)三年)五月二十日に御所へやってきました。 そして、ヌエがあ…

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流鏑馬(やぶさめ)

  「流鏑馬(やぶさめ)」 流鏑馬(やぶさめ)とは、疾走する馬の上から矢を的に射る武術のことです。古来より武家社会が終わるまで、武士の嗜みとして盛んに行なわれてきました。実戦的な武術からはじまり、礼法や神事にまで発展してきた流鏑馬。そんな流鏑馬の意味や成り立ち、現代で行なわれている祭事の様子などについて…

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ちょっとおかりします

 あるお金持ちが、井戸屋に井戸(いど)を掘らせましたが、なかなか水が出てきません。「まいったな。だが、ここまで掘っては、途中でやめるわけにもいかん」 そこであきらめずに、お金をかけてさらにどんどん掘らせていると、井戸の中の井戸掘りがびっくりするほどの大きな声で叫びました。「大変だ! 早く引き上げてくれ!」「何だ!…

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