宇治拾遺物語【休題閑話】
第十巻の(渚の独り言)後記
コメント
第十巻終了。
果てのない適当訳に思われていましたが、
総目次なんかを見ると、あと巻は5つ、果てが見えてきた気がします。
第十巻の適当訳後記
今回は、応天門炎上に始まり、何だか、硬派な巻だった気がします。
下ネタや馬鹿話が一つも含まれませんし。
古文下ネタが大好きな適当訳者としては、
硬い話が続くと疲れてしまうことが多いですが、
今回は、劇的といいますか、
巧みな構成の話が多かったので、けっこう楽しかったです。
印象的な話
岩見重太郎などの「狒々退治もの」の原型、
119話「吾妻人生贄を止むる事」とか、
陰陽師の呪詛勝負、
122話「小槻当平の事」
などは、現代の小説でも通用しそうなアクションものだと思いましたし、
瀬戸内の海賊事情を想像させる、
123話「海賊発心出家の事」
において、乗っていた人々を無造作に海へ投げ込む場面は、
まことに印象的でした。
というわけで
残り5巻。
とはいえ残りの話数は70余もあって、げんなりさせられますが、
今後ともぼちぼちと、勉強させていただきながら、
適当訳を続けて参りますので、
お気の向くまま、適当にご覧いただくと嬉しい感じですー。
第10巻目次
(114) 伴大納言応天門を焼く事(上)(下)
(115) 放鷹楽明暹に是季がならふ事
(116) 堀河院明暹に笛ふかさせ給ふ事
(117) 浄蔵が八坂坊に強盗入る事
(118) 播磨守定輔が事(上)(下)
(119) 吾妻人生贄を止むる事(1)(2)(3)(4)
(120) 豊前王の事
(121) 蔵人頓死の事
(122) 小槻当平の事
(123) 海賊発心出家の事(上)(中)(下)
See You Again by-nagisa
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