"巷百物語-8-妖鬼"の記事一覧

第6話~酒呑童子

 むかしむかし、大江山(おおえやま→京都府)に酒呑童子(しゅてんどうじ)と言う、鬼の盗賊がいました。 酒呑童子はお酒に酔うと、いつも上機嫌になって、ポンポンと頭を叩いて、ニヤニヤと笑うのがくせでした。 ところが、源頼光(みなもとのよりみつ)たちに退治されてからは、酒呑童子は首だけになってしまいました。 お…

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第5話~渡辺綱と酒呑童子

 むかしむかし、あるところに、酒呑童子という若者がいました。 だれもが、ほれぼれするような色男で、毎日毎日、あちこちの女の人から、想いをよせる手紙が束になってとどきました。「好きです。わたしと結婚してください」「お願いです。結婚してください」「家はお金持ちです。お金をあげますから、結婚してください」 どの…

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第4話~三枚のお札

 むかしむかし、ある山寺の小坊主が、クリ拾いに行きたくなりました。「和尚(おしょう)さん、山へクリ拾いに行ってもいいですか?」 小坊主が聞くと、和尚さんは答えました。「クリ拾いか。しかし、山には鬼ババが出るぞ」「でも・・・」 小坊主が、どうしても行きたいとだだをこねるので、和尚さんは三枚のお札を渡して、「困った事があ…

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第3話~ 人食い婆と、おつなの頭

 むかしむかし、あるところに、おつなという女と、その婿(むこ)が住んでいました。 ある日、婿は仕事で遠くへ行く事になりました。「なるべく早く戻って来るから、しっかり留守を頼んだぞ」 婿が出かけたあと、おつなは一人でなわを編んでいました。 するとそこへ見知らぬおばあさんがやって来て、おつなの編んでいるなわをいろりに…

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第2話~食わず女房

   むかしむかし、あるところに、とてもけちな男が住んでいて、いつもこう言っていました。「ああ、仕事はよくするが、ごはんを食べない嫁さんが欲しいなあ」 そんな人がいるはずないのですが、ある時、一人の女が男の家をたずねてきて、「わたしはごはんを食べずに、仕事ばかりする女です。どうか、嫁にしてくださいな」と、…

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第1話~鬼

 「ももたろう」や「いっすんぼうし」など、昔話の名脇役の鬼は、想像上の怪物で、餓鬼、地獄の青鬼・赤鬼があり、美男・美女に化け、音楽・双六・詩歌などにすぐれたものとして人間世界に現れます。 後に陰陽道の影響で、人身に、牛の角や虎の牙を持ち、裸で虎の皮のふんどしをしめ、怪力の持ち主としてえがかれています。 昔話では、えん…

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