2巻17話~タコとしゃれこうべ
むかしむかし、ある漁師町(りょうしまち)に、代々漁師をしている庄五郎(しょうごろう)という男がいました。
今日は庄五郎の父親の命日(めいにち)ですが、庄五郎は貧しい暮らしをしているので、一日も漁を休む事が出来ません。 そこで庄五郎は弟や仲間たちと、沖へ舟を出して…
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2巻16話~大鐘ばあさんの人魂
むかしむかし、遠江の国(とおつとうみ→静岡県)の横須賀(よこすか)というところに、大鐘(おおがね)と呼ばれる大金持ちがいました。 田畑をたくさん持っていて、ご殿の様な屋敷に住んでいます。 何不自由のない幸せな暮らしでしたが、ある時、家の主人が亡くなったあと家族が次々…
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2巻15話~幽霊の道案内
むかし、浪人が川で釣りをしていて、男がおぼれ死んでいるのを見つけました。 見れば羽織(はおり)はかま姿の、れっきとした侍です。 浪人は、死んだ侍を岸に引っ張り上げると、「お気の毒に、足を滑らせて川に落ちられたのか。 大した事は出来ませんが、せめてものなぐさめに」と、持っていた…
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2巻14話~黒姫物語
むかしむかし、志賀(しが)の大沼池(おおぬまいけ)というところに、大蛇が住んでいました。
ある日の事、大蛇は中野の城の黒姫(くろひめ)という、美しい姫を好きになったのです。 そこで大蛇は若侍に姿を変えて城を訪れ、城主の高梨摂津守(たかなしせっつのかみ)に、「姫を嫁に欲しい…
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2巻13話~鏡に化けた黒クモ
むかしむかし、越中の国(えっちゅうのくに→富山県)のある山のふもとに、一人の男が住んでいました。 男は百姓でしたが、春になると桑畑(くわばたけ)を持っている百姓から桑の葉っぱを買って、カイコを育てている家へ売りに出かけます。 そして夏になるとカイコを育てている家からカイコ…
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2巻12話~大アワビの大嵐
むかしむかし、上総の国(かずさのくに→千葉県)の浪花村(なみはなむら)という海辺の村に、一人の若い海女(あま)が住んでいました。 この海の沖には傘を広げたほどの大きなアワビがいて、この大アワビを怒らせると、たちまち大嵐を起こすと言い伝えられています。
ある日の事、若…
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2巻11話~蟹ヶ淵(かにがふち)
むかし、平戸(→平戸市)の町のはずれには蟹ヶ淵(かにがふち)という深い淵があって、ここには何十年も前から人を襲う主が住みついているとのうわさがありました。
ある日の事、お百姓の三吉(さんきち)の三人兄弟の二番目の子どもが遊びに出たまま、いつまでたっても戻ってき…
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2巻10話~吹雪と女幽霊
むかしむかしのある寒い冬の夜ふけ、村はずれにある久左衛門(きゅうざえもん)というお百姓の家の戸を、 トントン、トントン。と、叩く者がいました。 ふとんにくるまってねむっていた久左衛門は、目を覚まして、(誰だ? こんな夜ふけに)と、起きあがると、「どなたですかな?」と、戸口へ声…
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2巻9話~淵の大グモ
むかしむかし、ある村に、とても釣りの好きな男がいました。 ある春の事、「そろそろ水も温かくなってきたから、魚がよく釣れるだろう」と、男は村はずれの川の淵(ふち)へ、魚釣りに出かけました。 そして釣り糸をたれていると、どこからか小さなクモがやって来て、細いクモの糸を男の足の親指…
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2巻8話~お坊さんに化けた古ダヌキ
むかしむかし、あるいなかのお寺に、一人のお坊さんがやって来ました。 京の都からやって来た立派なお坊さんだというので、お寺には村中の人たちが集まりました。「きっと、ありがたいお話を聞かせてくださるに違いない」「おとなしく聞かないと、ばちがあたるぞ」 村人たちは…
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2巻7話~いろりの精
むかしむかし、山奥の一軒家に、お父さんとお母さんと女の子が住んでいました。
ある雨の降る寒い日、一人で留守番をしていた女の子が、いろりの火にあたりながらおやつの木の実を食べていました。 いつもはきちんと種を捨てるのですが、今日は誰もいないので、女の子はいろりの灰の中に『ぺっぺ…
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2巻6話~げたの化け物
むかしむかし、ある町に、はきものをそまつにする家がありました。 この家のおかみさんが、ちょっとでもげたの歯が欠けたり、はなおが切れたりすると、すぐにはきものを捨ててしまうのです。 だから主人も子どもも、いつも新しいはきものをはいていました。
ある晩の事、女中さんが一人で…
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2巻5話~牢の中の娘
むかしむかし、両国橋(りょうごくばし)のたもとに、一人の娘が倒れていました。 娘の服装からすると、どうやら旅の巡礼(じゅんれい→聖地・霊場を参拝してまわる事)の様です。 道行く人々は倒れている娘の方を横目でちらりと見ますが、みんなは足を止めようともせずに通り過ぎるばかりでした。
…
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2巻4話~首のないウマに乗る女
むかしむかし、讃岐の国(さぬきのくに→香川県)の津田(つだ)というところに、とても古い屋敷がありました。 長い間、人が住んでいない為に屋敷はボロボロで、まるでお化け屋敷の様です。 この屋敷を取り囲んでいる土塀(どべい)の中ほどから、大きな松の木が枝を広げていました。…
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2巻3話~ちんちんこばかま
むかしむかし、あるところに、とても美しい娘がいました。 この娘は両親からとても可愛がられて育ったので、使ったつまようじをきちんと捨てようともしない不精者(ぶしょうもの)になりました。
さて、この娘もやがて年頃になり、ある侍の嫁になりました。 夫が長い仕事で留守の間、若い…
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2巻2話~海の底の女
むかしむかし、一せきの漁船が強い風をさける為、入り江に入ってイカリをおろしました。 やがて風もおさまったのでイカリをあげようとしましたが、どういうわけか重くてあがらないのです。「こりゃあ、岩に引っかかったかもしれないぞ。・・・よし、わしが見てくる」 一人の男が海に飛込んで、底…
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2巻1話~子育て幽霊
むかしむかし、ある村に、一軒のアメ屋がありました。 ある年の夏の事、夜も遅くなったので、アメ屋さんがそろそろ店を閉めようかと思っていると、 トントントントンと、戸を叩く音がしました。「はて、こんな遅くに誰だろう?」と、アメ屋さんが戸を開けてみますと、一人の女の人が…
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1巻31話~くわしや
むかしむかし、ある殿さまの家来に、渡辺民部左衛門という男がいました。
ある日の事、殿さまの娘である姫が急に亡くなったので、姫の弔いにお城の人々はお寺へ向かったのですが、その途中で急に空模様が悪くなりました。「むっ、あれほどの晴天であったのに」 弔いの葬列を守っていた民部が空を見上…
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1巻30話~天狗の酒盛り
むかしむかし、急ぎの仕事で箱根の山を越えようとする、二人連れの飛脚(ひきゃく)がいました。♪えっさ、ほいさっさ♪えっさ、ほいさっさ やがて日も西に傾き、月が街道をほんのりと照らしました。「おい、見ろよ。いい月だぜ」「うん。それにしても前の方から、にぎやかな声が聞こえてこないか…
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1巻29話~開聞岳の岩石男 (かいもんだけのがんせきおとこ)
むかしむかし、開聞岳(かいもんだけ→ 鹿児島県の薩摩半島南端の火山 )に、まっ黒な大男が住んでいました。 大男は…
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